営業ロープレをAIで練習する方法|顧客役のプロンプトと会話例
AIに顧客役を頼み、断られた後の質問を一問ずつ練習する方法。商品と顧客の設定、プロンプト、会話と振り返りの例、同じ場面を直す進め方を紹介します。

目次
商談で「今は必要ありません」と言われると、次に何を聞けばよいか迷ってしまう。そんな場面は、対話型AIに顧客役を頼み、質問を一つずつ返す練習ができます。
ロールプレイは、役割を決めて会話を練習する方法です。先輩の予定が空く前に、一人で質問の順番を試せます。会社が利用を認めた対話型AIに、架空の商品と顧客を設定して始めましょう。費用は使うAIの契約によります。
「断られた後に、理由を一つ聞く」練習に絞ると、直す点を見つけやすくなります。
最初は、商品の説明と顧客役の条件を決める
AIには、「厳しいお客さまになって」だけでなく、何を売る商談で、何を心配する相手かを渡します。条件がないと、毎回違う商品や価格を前提に話が進んでしまいます。
たとえば、次のような架空の商談を用意します。
| 項目 | 練習用の設定 |
|---|---|
| 商品 | 問い合わせの担当と対応状況を一覧にするサービス |
| 料金 | 税込月額3万円・月払い。練習用の金額 |
| できること | 問い合わせ、担当者、対応状況の一覧表示 |
| 約束しないこと | 売上向上、必ず何時間減る、他システムとの連携 |
| 顧客役 | 社員20人の会社の営業部長 |
| 気になること | 新しく入力する作業が増えるのではないか |
| 今日の目標 | 困っている作業を聞き、次回の確認事項を一つ決める |
実際の顧客名や未公開の契約情報を入れなくても、聞き方の練習はできます。自社の商品で練習するときは、入力が許された資料から、価格と約束できる機能だけを選びます。
練習中は顧客役に徹するようAIに頼む
練習中にAIが営業の正解まで教えると、考える前に答えを読んでしまいます。会話中は顧客役を続け、「振り返り」と伝えたら評価するよう指定します。
あなたは営業ロールプレイの顧客役です。
私は、問い合わせの担当と対応状況を一覧にするサービスを提案します。
料金は税込月額3万円・月払いです。
機能は、問い合わせ、担当者、対応状況の一覧表示だけです。
売上向上や時間削減、他システムとの連携は保証しません。
顧客は社員20人の会社の営業部長です。
新しい入力作業が増えることを心配しています。
聞かれた内容に答え、会話が進む中で懸念を少しずつ伝えてください。
私が確認していない課題を、最初から全部説明しないでください。
一度に一つの発言を返し、私の返答を待ってください。
会話中は営業の答えや助言を出さないでください。
私が「振り返り」と言ったら顧客役を終えてください。
その後、私の発言を引用し、よかった質問と直したい質問を各一つ示してください。
商品説明にない機能や値引きを私が約束していれば指摘してください。
最初に「今のやり方で間に合っているので、導入は考えていません」と返してください。
最初は文章でやり取りすると、後から自分の発言を読み返せます。言い回しが固まったら、同じ台詞を声に出して練習できます。声の速さや間の取り方は、同僚に聞いてもらうと確かめやすくなります。
断られたら、説明を重ねる前に理由を聞く
「必要ありません」に対して機能を増やして説明すると、顧客が何に困っていないのか分からないまま話が長くなります。先に今のやり方を聞いてみましょう。
次は、先ほどの条件で考えた会話例です。
顧客:「今のやり方で間に合っているので、導入は考えていません。」
営業:「今は、問い合わせの担当をどのように確認されていますか。」
顧客:「チャットで担当を決めています。少し探せば分かります。」
営業:「その確認で困るのは、どのようなときですか。」
顧客:「担当が休みだと、対応したか分からないことはあります。」
営業:「休みの人がいるときに、対応状況を確認したいのですね。今の画面では何が分かれば助かりますか。」
ここでは導入を迫らず、顧客が答えた状況を確かめています。困りごとがなければ、そこで新しい課題を作って売り込む必要はありません。
よくある断り方も、三つに分けて試せます。
| 顧客役の発言 | 次に聞く例 | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| 高いと感じる | 何と比べて高いと感じられましたか | 比べている費用や作業 |
| 今は忙しい | 検討が難しいのは、準備と運用のどちらでしょうか | 心配している作業 |
| 今の仕組みで十分 | 今のやり方で、確認しづらい場面はありますか | 変える理由があるか |
同じ質問でも、相手の答えによって次の話は変わります。表の台詞を順に読み上げるより、一つ答えてもらい、その内容を確かめる練習にしてください。
振り返りでは、どの発言を直すか確認する
会話が一段落したら「振り返り」と入力します。AIの評価では、どの発言を見てそう判断したかを確認しましょう。「80点」だけでは、次に何を直すか決まりません。
| 見る点 | 会話から探すこと | 次の練習で直すこと |
|---|---|---|
| 相手の状況を聞けたか | 「担当をどう確認するか」を質問したか | 商品説明の前に現状を一問聞く |
| 答えを決めつけていないか | 「管理が大変ですよね」と誘導していないか | 「どんな場面で困るか」と聞き直す |
| 約束を広げていないか | 未確認の連携や効果を言っていないか | 分からないことは確認して返すと伝える |
| 次の行動が具体的か | 誰が何を確認するか話せたか | 次回に見る画面や資料を一つ決める |
AIの評価が発言と合わない場合は、「そう判断した私の発言を引用してください」と聞きます。引用がなければ、その指摘だけで自分の話し方を変えないようにしましょう。
たとえば、「説明が長い」と言われたら、どの説明を短くするか一つ選びます。次の回は、同じ顧客設定でその部分だけやり直します。設定と質問を両方変えると、何を直したか分かりにくくなります。
発言に対応させた振り返りの完成例
これは先ほどの会話を使って編集部が整理した例です。実際のAI採点や営業成果ではありません。
- よかった質問:「その確認で困るのは、どのようなときですか。」。チャットで管理していると聞いた後、困る場面を決めつけず尋ねている。
- 直したい発言:「休みの人がいるときに、対応状況を確認したいのですね。今の画面では何が分かれば助かりますか。」。理解の確認と次の質問が一つの発言に入っている。
- 次の練習案:「休みの人がいるときに、対応状況を確認したい、という理解で合っていますか」と聞き、返答を待つ。その後に「一覧で何が分かれば助かりますか」と尋ねる。
- まだ決まっていないこと: 次の面談や導入の合意はない。次回日程を決定済みとは書かない。
文章だけでは、話す速さや実際の間の取り方は分かりません。ここでは、理解を確認して返答を待ち、その後に次の質問をするという会話の進め方を提案しています。
直したい一問を選び、同じ場面でもう一度練習する
たとえば、一回目は現状を聞き、二回目は断りの理由、三回目は次に確認したいことを聞く練習へ進められます。回数は一例です。同じ顧客設定で一問だけ直す方法でも続けられます。
AIは条件を変えて顧客役を続けられます。ただし、実際の顧客の気持ちや、上司が見る営業の基準をそのまま再現するわけではありません。最後は会話メモを同僚へ見せ、聞き方や約束の範囲を確認してもらいましょう。
練習で聞けた課題を、提案の順番へ直したい方は、営業提案書をAIで作る手順も使えます。聞く練習と、資料を作る作業をつなげられます。
AIへの指示がうまく伝わらないなら、プロンプト設計を学ぶ
AIがすぐ助言を始める、毎回同じ返答になる、顧客の設定が途中で変わる。こうしたところで止まるなら、AIへの指示の組み立て方を学ぶ価値があります。
バイテックのChatGPTマスターコースでは、基本操作、プロンプト設計、実務への応用を扱っています。学ぶ順番や、自分の仕事での使い方を個別に相談したい人には候補です。AIへの指示の作り方から学びたい人に向いています。
受講は有料で、営業ロープレ専用の機能や成果を保証する講座ではありません。指示の設計を学びたい方は、教材とサポート期間、必要なAIツール代を比べてみてください。相談したい返答がある場合は、その一例を伝えることもできます。
次の商談の前に、「必要ありません」と言う顧客役で一回試してみてください。相手の状況を一つ聞けたかを読み返し、次の一問を直すところから続けられます。
参考資料・出典
料金・仕様などの確認日は各出典に記載しています。購入・契約時は公式の現行条件をご確認ください。 本文の作例・数値例は編集部の架空例で、実出力・実測や成果保証ではありません。
- バイテック ChatGPTマスターコース(確認日:2026年10月23日)
- バイテック 料金プラン(確認日:2026年10月23日)

