事務職のAI活用例|メール・Excel・定型報告の進め方とプロンプト
事務職のメール・Excel・定型報告にAIを使う例を紹介。元メールと確定事項、備品表と数式、日報メモから、それぞれのプロンプトと完成例へ進めます。

目次
事務職のAI活用は、毎日の仕事を全部変えることから始めなくても進められます。メールの返信案、Excelの小さな集計、短い日報から、自分が確認しやすいものを一つ選ぶだけでも試せます。
AIへ何を渡すと、どんな下書きができるのか。以下の架空例では、元メールと確定事項、備品表と式、作業メモと日報をそれぞれ並べます。朝・昼・夕方の三つのうち、普段の作業に合う例から試せます。
作業別に、AIへ任せる部分を選ぶ
| 種類 | 仕事の例 | AIへ任せる候補 | 人が担当すること |
|---|---|---|---|
| 読む | メール、申請書、議事録 | 要点、期限、質問の抽出 | 原文と宛先の確認 |
| 整える | 文面、表、ファイル名 | 下書き、表記統一、候補作成 | 正式な様式と数値の確認 |
| 計算する | 集計、関数、差分 | 式の案、異常値候補 | 件数・合計・条件の検算 |
| 反映する | 送信、登録、支払、削除 | 試験中は原則として任せない | 承認後に正式操作 |
メールなら質問と期限の抜き出し、Excelなら式の候補、報告なら実績の整理から選べます。入力してよい情報と出力を確かめる方法が分かる仕事から始めると、結果を見比べやすくなります。
メール:元の依頼と確定事項から、返信案を作る
たとえば、研修担当者から次の依頼が届いたとします。
A社の佐藤です。研修参加者の一覧を10月28日までにExcelでお送りください。氏名と部署の列が必要です。期限までに提出できるか、10月24日までにご返信ください。
こちら側の確定事項は、次のとおりです。
- 返信するのは自社の鈴木。
- 現在は社内で一覧を確認中で、10月27日に確定する。10月28日午後に送ることが決まっている。
- Excelに氏名・部署を入れる。現時点では添付しない。
元メールから、依頼内容・期限・必要資料を抜き出してください。
次に、こちら側の確定事項だけを使い、鈴木から佐藤さんへの返信案を作ってください。
決まっていない納期や条件は補わず、現在添付していないファイルを添付済みと書かないでください。
佐藤様
ご連絡ありがとうございます。参加者一覧は、氏名・部署を記載したExcelで10月28日午後にお送りします。現在、社内で最終確認を進めています。
どうぞよろしくお願いいたします。
鈴木
送る前は、宛先と名前が合っているかを元メールと見比べます。期限を守れるか、添付は必要かも確かめます。「質問の抜き出し」と「返信案」を分けて頼むと、きれいな文面に気を取られて用件を落とすのを防ぎやすくなります。

Excel:列の意味を伝え、式と期待値を確かめる
次は備品購入表の例です。A列が品名、B列が数量、C列が税込単価、D列が金額とします。一行は一種類の備品で、取消や返品はない小表です。
| 行 | A:品名 | B:数量 | C:税込単価 | D:金額の期待値 |
|---|---|---|---|---|
| 2 | ファイル | 12 | 480 | 5,760 |
| 3 | マウス | 5 | 1,200 | 6,000 |
| 4 | 付箋セット | 8 | 350 | 2,800 |
| 5 | 合計 | — | — | 14,560 |
AIへは、列の意味と欲しい結果を伝えます。
A列は備品名、B列は数量、C列は税込単価です。データは2〜4行です。
D列に行ごとの金額、D5に合計を出す式を教えてください。
元の数量や単価は変更しません。式がどのセルを使うかも説明してください。
D2は =B2*C2 で、D4までコピーします。D5は =SUM(D2:D4) です。行ごとの掛け算を別に確かめると、5,760+6,000+2,800=14,560円になります。
関数や集計を相談するときは、コピーや別シートで試し、次を比べます。
- 元データの行数と、対象にした行数。
- 別の方法で計算した合計。
- 空欄と重複の扱い。
- 日付がある場合の対象期間。
この小表では三行が対象で、空欄や重複はない設定です。実際の表では、一行の意味、税の扱い、取消・返品なども伝えます。詳しい関数と整形はExcelのAI活用、売上データからグラフまで進める場合はCSVの分析手順を使えます。
定型報告:実績と未完了を分けて、短くまとめる
日報は、AIに一日を想像させるのではなく、作業メモから作ります。入力は、たとえば次の形です。
完了:備品台帳の更新12件。件数確認済み。
保留:単価が未確定の1件。購買担当へ確認中。
次の予定:回答が来たら保留分を更新する。
このメモから、完了・確認待ち・次の予定に分けた短い日報を作ってください。
原因や進捗率、回答期限は、書かれていないので足さないでください。
日報の記入例
- 完了
- 備品台帳を12件更新し、件数を確認しました。
- 確認待ち
- 単価が未確定の1件は保留し、購買担当へ確認しています。
- 次の予定
- 回答を受け取った後、保留分を更新します。
より長い報告書はAIで報告書を作る方法へ進めます。定型処理を自動実行したい場合は、n8nの例外処理で、入力不足や再申請の扱いから考えられます。
入力する情報と、変更する範囲を決める
社内メールや顧客情報を使うときは、勤務先が認めたAI環境と、保存・学習利用・共有の条件を確認します。練習なら、公開資料や今回のような架空データを使えます。名前を消すだけで情報の扱いを決めず、社内規程に合わせましょう。
元ファイルを守りたい場合は、下書きを別の場所へ置き、人が確認してから反映する運用を選べます。
受信
材料を限定
承認済みの情報だけを使います。
下書き
別の場所へ出力
元メールや元表を変更しません。
承認
人が確認
宛先、数字、期限、条件を確かめます。
反映
正式操作
承認後に送信・更新・保存します。
これは試す範囲の決め方です。Copilotなどの製品が、機能上、下書きしか作れないという意味ではありません。Microsoftによると、ExcelのCopilotではブックを直接編集する機能も使えます。Outlook内でできる操作も、契約や設定で変わります。利用中の画面と機能を確認して使います。
支払、正式な承認、契約の判断などを、一般的な文章の下書きと同じ扱いにはしません。業務の担当者が確認する範囲は残し、元のメールや表へ戻れるようにしておきます。
自分の仕事で、何が変わったかを見る
| 作業 | AIへ任せた範囲 | 人の確認 | 結果 |
|---|---|---|---|
| メール一通 | 要件抽出、返信案 | 宛先、期限、約束 | 修正箇所と時間 |
| Excel一表 | 式の案、集計候補 | 行数、合計、空欄、重複 | 差分と原因 |
| 定型報告一件 | 実績・確認待ち・次の予定の整理 | 件数、完了状況、未確認事項 | 修正箇所と時間 |
一件使った後に、どこを直したかを短く残すと、次の依頼文を改善できます。AIの待ち時間と、人が確認・修正した時間は分けます。毎回同じ説明を補っているなら、入力する材料に足す方法も考えられます。
メールやExcelのAI活用を、順番に学ぶには
使い方を広く覚えたいなら、講座も選択肢です。教材を自分のペースで進める方法と、個別の支援を受ける方法では、費用と質問できる範囲が変わります。
DMMとバイテックの比較では、教材、通常の支援と追加支援、面談、支払総額を見られます。メール、Excel、報告のどれを学ぶか決まっていなくても、内容を見ながら選べます。
参考資料・出典
本文で案内する機能・条件は2026年10月22日に公式資料で確認しました。利用できる機能と契約条件は、ご自身のプランや組織設定でもご確認ください。
- AI事業者ガイドライン 第1.2版の掲載案内(確認日:2026年10月22日)
- ExcelのCopilotの使用を開始する(確認日:2026年10月22日)
- Copilot in Outlookとチャットする(確認日:2026年10月22日)


