AIを調査・作成・確認の3役に分ける方法|複数エージェント入門
AIを調査役・作成役・監査役の三つに分ける方法を解説します。三枚のメモを使い、仕事の渡し方と人が確認する場所を決めます。
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AIに調査を頼み、そのままレポートを書かせ、最後に「間違いがないか確認して」と返す。よくある使い方です。
ただ、最初に数字や条件を取り違えると、同じAIはその間違いを引き継ぐことがあります。そんなときは、仕事を三つに分けると確認しやすくなります。
- 調査役:元になる情報を集める
- 作成役:読みやすい形にまとめる
- 監査役:間違いや抜けを確認する
難しそうに見えますが、最初から大きな仕組みは要りません。三枚のメモを順番に渡すところから始められます。
まず決めること
「何を調べるか」「何を作るか」「何を確認するか」を、三つのメモに分けます。
公開や送信はAIに任せず、最後に人が確認します。
まず、三枚のメモに分ける
たとえば、「競合三社の新機能を調べ、部長向けに一枚の比較メモを作る」仕事を考えます。
この仕事を三役に分けると、できあがる物は次の三つです。
調査役
調査メモ
分かったこと、URL、確認日、不明な点を残します。
作成役
比較メモ
調査メモだけを使い、読みやすくまとめます。
監査役
確認メモ
間違い、抜け、言いすぎがないかを確認します。
調査役は、きれいな文章を書かなくてかまいません。作成役は、調査メモにない情報を足しません。監査役は、文章を書き直すのではなく「どこを直すか」を返します。
これなら、間違いが見つかったときに戻る場所が分かります。URLが違えば調査役へ、文章が長ければ作成役へ戻せます。
各役に、短い役割メモを渡す
「あなたは優秀な調査担当です」だけでは、何をすればよいか分かりません。各役に、次の五つを書いたメモを渡します。
- 何を受け取るか
- 何を作るか
- やってはいけないこと
- どこまでできたら完了か
- 問題があれば誰へ戻すか
たとえば、調査役なら次のように書けます。
調べるもの:競合A・B・Cの法人向け新機能
使う情報:公式ページ、公式ヘルプ、公式発表
残すもの:要点、URL、書かれていた場所、確認日
分からないとき:「不明」と理由を書く
禁止:分からない部分を想像で埋めない
見つからない情報は、無理に埋めません。「公式ページに記載なし」「対象プランが不明」と残します。これだけで、人が調べ直す場所が分かります。
毎週の調査を任せたい場合は、定例リサーチをAIエージェントへ任せる方法も参考にしてください。この記事では、その調査結果を作成役と確認役へ渡す方法を説明しています。
作成役は、調査メモだけを使う
作成役には、誰が何のために読むのかを伝えます。
営業部長が来週の提案資料で触れる新機能を決めるため、競合三社の確認済み変更を一枚にまとめる。調査メモにない事実は追加せず、不足は「要確認」と書く。
書く項目も、先に決めておきます。
- 今回変わったこと
- 営業提案への影響候補
- すぐ使わない方がよい情報
- 要確認の項目
- 調査メモの番号
確認できた事実と、「営業に影響しそう」という予想は別の欄にします。事実と予想を混ぜないためです。
監査役には、見る場所を決めて渡す
監査役へ「厳しく確認して」と頼むだけでは、感想が返ってきます。見る場所を五つに絞ります。
出典:大切な数字や説明にURLがあり、元の場所へ戻れる
範囲:対象企業、プラン、地域、確認日が依頼と一致する
区別:確認した事実、予想、分からないことが混ざっていない
文章:読み手が最初に必要な結論と要確認が一枚で分かる
安全:外部送信、公開、購入、削除を実行していない
問題があれば、「2段落目の料金にURLがない。調査役へ戻す」のように、場所と理由を返します。「何となく弱い」だけでは直せません。
監査役の判断がいつも正しいとは限りません。確認のルールを変えるかどうかは、人が決めます。
ロリポップ!AIエージェントクラウドでは、ブラウザからAIエージェントを使う環境を用意できます。公式サポートでは、複数のAIを管理する仕組み「OpenClaw」で、複数のエージェントを作れると案内されています。
ただし、三役を自動で順番に動かす仕組みまで完成しているわけではありません。役割、順番、確認方法は自分で設定します。
進行役は、順番と停止を管理する
三役の受け渡しは、最初は人が進行役として管理します。進行役は文章を書かず、「次に誰へ渡すか」と「いつ止めるか」だけを決めます。
やり直しは二回まで、というように上限を決めます。同じ失敗を繰り返す、元のページを開けない、予定より費用や時間が増えた場合は、人へ戻します。
外部へ共有する前に、人が数字、固有名詞、日付、重要な引用を確認します。誰に見せてよいかも、ここで確かめます。複数のAIが同じ答えを出しても、人の確認は省きません。
短い仕事なら、一つのAIで十分
三役に分ければ、いつも良くなるわけではありません。AIが増えると、やり取り、費用、待ち時間も増えます。
次の仕事は、単一AIと人のチェック表から始める方が自然です。
- 300字ほどの短い社内要約
- 情報源が一つで、解釈をほとんど含まない
- 一度しか行わず、三役へ分ける準備の方が大変
- 良い完成例や不合格条件をまだ説明できない
- 顧客情報をどの環境で扱えるか決まっていない
どの仕事を任せるか迷う場合は、AIエージェントへ任せる仕事の選び方も参考になります。
24時間動かす必要があるか迷う場合は、24時間動くAIエージェントを小さく試す方法から始めてください。
最初は三件だけ試す
最初から本番の仕事へ入れません。公開情報だけを使い、難しさが近い仕事を三件用意します。一件は一つのAI、二件は三役で試します。
| 記録する項目 | 見ること |
|---|---|
| 出典漏れ | 大切な数字や説明にURLがない件数 |
| 余計な記述 | 調査メモにない事実・断定を加えた件数 |
| やり直し | 理由、戻し先、回数、直ったか |
| 人の確認 | 数字・日付・引用の確認にかかった時間 |
| 利用量と時間 | エージェント数を増やした負担に見合うか |
| 停止 | 同じ失敗、アクセス不能、上限超過が起きたか |
「何となく良くなった」ではなく、どんな間違いが減り、手間や費用がどれだけ増えたかを見ます。差が小さければ、確認役だけを別にするなど、役を減らしてかまいません。
まず一件だけ、公開情報を使う仕事で試してみませんか?
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大切なのは、三つのAIが止まらず動くことではありません。間違いがあった場所へ戻れ、人が重要な情報を確認できることです。
まずは、三役が作るメモを一枚ずつ決めてください。AIを増やす前に、仕事を三つに分ける。それだけで、試す準備ができます。
参考資料・出典
対応フレームワーク、作成できるエージェント数、料金、外部連携は変わることがあります。導入時は公式情報と社内のデータ・権限規程を確認してください。
- Codex subagents(確認日:2026年8月31日)
- ロリポップ!AIエージェントクラウド(確認日:2026年8月31日)
- OpenClawでスキル・エージェントを管理する(確認日:2026年8月31日)